本日 62 人 - 昨日 61 人 - 累計 78358 人
ていくあいは、ご利用者様とスタッフ、そしてかかわってくださる皆様との笑いや涙の日々をつづる小さな新聞「太陽にほえろ」を発行しています。
バックナンバーからピックアップして今までの思いをお伝えします。

(「太陽にほえろ」号外から)
08まだ始まったばかりの伝説。これから語り継がれるこの1日。
世間ではソチオリンピックの女子フィギュアスケート浅田真央選手の会心の演技に沸いていた2月21日。
奈良の富雄でもお年寄りたちの紙芝居公演が笑いと涙で沸いた。
3度目となる、ていくあい劇場「花咲かじいさん」、昨年の経験を生かして少しグレードアップさせた今回の公演は、生きたポチの登場をはじめ、躍動感あふれる1時間になった。
良いおじいさんを一生懸命に応援する、悪いおじいさんには向かっていく、ポチが死んだら一緒に泣いて、花びらの舞と一緒に踊りだす。。。そんな子供たちの素直な反応がうれしかった。

少ない打ち合わせ時間でも立ち上がって協力してくださったバイオリニストとピアニストの音に酔いしれた。
遠方から来られたたくさんのゲストの方の笑顔にも励ましてもらった。
そしてなにより緊張するスタッフ、目の前の子ども達のためにと、ひと肌もふた肌も脱いで練習以上の演技を発揮して盛り上げてくださった利用者さんに涙が出た。
笑って泣いて、歌って踊って、あっという間の1時間。
紙芝居から飛び出てきたおじいさん、おばあさんの優しい心と一生懸命な姿は、子どもたちの心にも伝わるものがあったはずだと思う。
浅田真央選手の一生懸命な演技が全国を感動の渦に巻いたように、小さなデイサービスの紙芝居公演が、全国に感動を与える日が来ることも夢ではない。
そんな風に感じさせてくれた1日でした。

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(「太陽にほえろ」5号より)
こんにちは。皆さまはどんな夏を過ごされましたか?
ていくていくでは、3度目になる保育園での「はなさかじいさん」紙芝居公演に向けて練習がはじまりました。

紙芝居公演は、毎年1回保育園で行っていて、今回で3度目になります。
普通の紙芝居ではなくて、利用者さんがセリフを言ったり演技をする3D 紙芝居。
本番は本格的な音響やナレーションが加わり、子どもたちも夢中になります。
そんな紙芝居。本番も楽しみなのですが、スタッフが密かに楽しみにしているのはその練習。
毎回必ず隠れた大女優を発見(大根役者も発見)。
はなさかじいさんイラスト_LI何もないけど大声て驚いてみたり、みんなで泣きわめいたり、怒ってくわを振り上げたり、天国のポチに手を振って感謝したり・・・(すべて想像で行う)
それが意外と皆さん上手くて、味があって、本当に面白いのです。
人の前で演技するのって恥ずかしいけど、皆ですればそれも楽しい。
スタッフも利用者さんも無邪気になる練習の時間が大好きです。

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kid_job_girl_oyomesan小さな家の結婚式
~小さなデイサービスの大きな愛~
桜が葉っぱに変わり始めた、4月のよく晴れた日。
小さな小さなお家からきれいな讃美歌が聞こえてきた。
花嫁をエスコートするのは花嫁の85歳の祖父。
盛大な拍手の中歩いたバージンロードの先には、お手製の十字架と和製の牧師さんが出迎えてくれた。
緊張した花嫁の手の中には可愛らしい小さなブーケ。
お庭で今日のこの晴れ舞台のために頑張って咲いてくれたかのよう。
参列者の前で永遠の愛を誓ったのちは、そのまま“教会”が、披露宴会場に。
花嫁へのプレゼントは内緒で練習した「君といつまでも」「ゴンドラの唄」の2曲。
幸せいっぱいに溢れた小さな家のデイサービス。
「これから大変なこともあるけど、味方がたくさんいるから大丈夫だよ」とやさしい言葉をかけたり、「喧嘩して家出したら家に泊めてくださいね」という花嫁に「あかん。あんたは頑張り!」と叱咤激励をおくる利用者さん。
「ここには私のおばあちゃんがいて、私の母親がいる」
本当の家族のような、優しさと厳しさの愛情を私たち職員に注いでくれる利用者さんたち。
「こんな晴れ舞台なのだから」と、着物をタンスから出してきてくれた方。
ネクタイをびしっと締めてきてくれた方。
普段はシャイだけど一生懸命に「ヤングマン」を踊ってくれた方。
そして和製牧師という大役を務めた職員、ゴージャスなウェディングケーキを用意した職員、このサプライズ披露宴を完成させるべく陰で動いてくれた職員たち。
みんなの愛で、花嫁は世界一幸せになりました。
「太陽にほえろ」6・7号より

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お悩み相談、うけたまわります
人生の酸いも甘いもかみ分けてこられた、ていくあいの利用者さんが送る、若者への熱きメッセージ!
本日のお悩み
僕は会社員で、営業の仕事をしています。
忙しく、自分なりにがんばっているのですが、理不尽だなと感じることや追いたてられることも多く、帰宅するのは毎晩遅くになります。
家には寝に帰っているようなもので、またすぐ朝が来て、仕事。。といった具合です。
もっと趣味の音楽を楽しんだり、家でゆっくり過ごす時間を持ちたいと思います。
今のような生活で、本当に幸せなのかな。
もっと大切にすべきことや、時間をかけないといけない事があるのではないか。。と思ってしまいます。

お年寄りの答え
相談、ありがとうございます。私もそう思う時期がありました。
今振り返ってみますと、その時期こそ人生の転換期であり、成長期にさしかかった時期だったのかと思います。
私はそのころ、年齢では30歳前後だったのかと思いますが、68歳迄勤めた間で、その職で実力をつけるためにも、定年までその職を続ける気持ちを決めるのにも、一番大切な時期だったと確信できます。
多分、30歳を過ぎられたころではと推察しますが、今の気持ちに負けてはいけません。理念どんぐり
頑張り通してください。間違いなく、続けてよかったなと思う時期が来ます。
無事定年退職を迎えるための一番大切な時期です。誰でも訪れることです。
きっとあんな時期があったなーと懐かしく思い出す時が来ます。
若者よ、がんばれ! (Mより)
「太陽にほえろ」6・7号より

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「出会ってくれて、ありがとう。天国への手紙」
初めて、Kさん宅を訪れた時、虚ろな目で天井を見つめ「私は癌だからホスピスで死にたいの」第一声、そう告げてくれましたね。
「わかりました。ホスピスで死なせてあげましょう。でも、まだまだ死ねる状態ではありませんよ。ベッドで寝て天井ばかり見て、死ぬことばっかり考えていたらよくないですよ。デイサービスに行きましょう。ぜひ会わせたい人がいます。外の階段が無理でしたら、おぶってあげます。おんぶ紐を持ってきます。絶対行きましょう」
同じ末期癌だった、Mさんという戦士と意気投合して、昔からの友人のようになられましたね。
ボーイフレンドもたくさんできて、デイサービスの影の支配者になり、職員教育から食事、宣伝、外出、いつも大活躍でしたね。いつも労をねぎらってください、スタッフを褒めたり叱ったり、大事に育てていただきました。

「ラビットちゃんです」なんて自己紹介を子供たちにし、大爆笑、超人気者になられましたね。

夏までの命が、いくつもの夏を越えて、何度も夜遊びに行き、癌もどこかに消えてしまったと思っていました。Kさんはもしかしたら死ぬことなんてないのでは?とさえ思わせて下さる奇跡の人でした。本当に元気になられ、私の自慢の奇跡の人でした。

残された私たちは、本当に寂しいです。でも、私はていくあいのスタッフや利用者さんたちと与えられたこの命を一生懸命燃焼できるように、お互いに笑いあって楽しくおいしく生きていきますね。

Kさんのように、みんなの心の中で生き続けることができる生き方を一生懸命に、真摯に、熱くしていきたいです。

いつかまたお会いしましょうね。待っててください。それまで、お元気でね。

竹村ひとみ

「太陽にほえろ」6・7号より